『波よ聞いてくれ』3巻 沙村広明 会話の面白さも話の流れもツボ
著者曰く「無軌道オカルトカレーラジオ漫画」というカテゴリのこの漫画。
純愛恋愛漫画には背を向けて、著者の思う面白いを徹底的に追求していっている感じが凄くいいですね。個人的には見事なまでにツボにはまっていて、好きでたまりません。
カレー屋のアルバイト店員の鼓田ミナレが、ひょんなことから北海道ローカルの深夜ラジオで番組パーソナリティーをつとめることになるドタバタ喜劇、というのが大枠の説明ですが、そんな言葉で収まる話ではありません。元恋人のダメンズに、職場のホモ上司に、マンションの階下に住む変態チックな青年に、いけいけどんどんの無軌道な性格のラジオ局ディレクターといった面白い登場人物に加え、彼らが喋る話、会話のあれこれがいちいち面白い。会話での笑いのセンスと、ツッコミのセンスが抜群にいいんでしょうねぇ。
シリアス路線(といいつつボケも結構ありましたが)の『無限の住人』のイメージが先行しがちですが、こういうギャグをたくさん入れた『ハルシオン・ランチ』みたいな作品も素晴らしい沙村広明らしい作品です。
韓国人は祟りを怖れないのか、宗教的禁忌はないのか?
韓国人のチョンスンホなる人物が稲荷神社で狐像を壊し逮捕されたというニュース。
福島県で逮捕された彼は、訪問先付近の神社仏閣に片っ端から侵入し、周辺の仏像・地蔵像・狐像などを100体以上も破壊していたというのだが、、この種のニュースでいつも気になるのは、韓国人もしくは在日韓国人たちにとっての宗教的禁忌についての考え方だ。
多くの日本人にとっては、自分の信じる宗教であるかないかに関わらず、宗教的施設への冒涜や破壊というのはありえない事だろうし、倫理的に酷いことだと感じるだろう。仏教徒だからといって神社に落書きをしたりお稲荷さんを壊したりというのには眉を顰めるし、神道の信者だからといって仏像の破壊などを別に気にしないという人もいない、と思う。もう一歩踏み込めば、教会への冒涜行為や教会の庭園を荒らす行為、あるいはイスラム教のモスクを壊すような行為に対しても、日本人は眉を顰めることだと思う。
それは、八百万の神様がいる日本人の宗教感覚が世界的に少し特別なところも影響しているのかも知れないけれど、それであったとしても世界各地のどんな文化であれ宗教的な聖域・宗教的建築物への禁忌といったものは多少はある。
しかし、彼ら韓国人からはそれがあまり感じられない。
特に日本に対しては過去の歴史的な経緯があるにせよ、それにしても韓国人や在日韓国人による日本のさまざまな宗教施設に対する犯罪行為・毀損行為は後を絶たず、そういう禁忌がまったく感じられない。数年前の仏像盗難事件もそうであったが、そうした宗教施設・宗教的建築物・宗教的アイテムに対する畏敬の念というものが全くといっていいほど感じられない。
これは一体どういうことであろうか。
いわゆるシャーマン的なものは今でもたくさんいる国であるのにも関わらず、どうしてそういう事が平気なのだろうか。
これは民族差別だったり、韓国への嫌悪といった話ではなくて、純粋に民俗学的に不思議な話だといつも思う。
またもっと素朴に、彼らには祟りとかいうものについての恐れなどはないだろうか。特に狐信仰・お狐様などについての恐怖はないのであろうか。狐に関しては九尾の狐などは韓国でも有名でドラマなどにも度々登場する恐ろしい物の怪の筆頭であろうに。。
日本人の多くは、幽霊など信じないという人であっても、狐関連の神像などを壊す・汚すなんてことには、そこそこ恐怖心を感じると思うのであるが、かの国の人にはそういう心理はないのであろか。
非常に疑問である。
日本がアメリカを統治する世界でのミステリー 『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』ピーター・トライアス著
『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』ピーター・トライアス著
第二次世界大戦で、日本とドイツが勝利したとしたら、というIFの世界の物語。
フィリップ・K・ディックの『高い城の男』のような世界といえば分かりやすいでしょうか。
ただ、舞台設定がそうというだけで、主題は架空戦記ものではなくて、ジャンル的にはミステリーとなります。小道具、ガジェットなどは近未来SF風であるものの、ベースはミステリー、元恋人の死の真相を探るべく、日本帝国軍の万年大尉と特高の切れ者がコンビを組んで、事件の謎を追いかけるというお話です。
登場人物が、天才的なゲーマーや、マッドサイエンティスト、狂信的なテロリスト、偏執的な特高たちとかなりエキセントリックですが、本筋のミステリーは割合たオーソドックスで楽しめます。
ただ、一つ気になるのは、登場する日本人達が揃いも揃って変態的というか嗜虐性の強いサディストもしくは倫理観の欠落したような人物ばかりというところ。
一昔前のナチスへの描かれ方と同じといえばそれまでなのかも知れないけれど、妙に非人間的というかレイシストで無能でプライドだけが高くて人間的におかしな人々に描かれているのが気になります。
特に天皇に関しては盲目的に従い、その批判に対しては反射的に殺人を犯すし、殺人を娯楽として楽しむだなんて、何処の中韓のプロパガンダかと思うような恐ろしさです。
これが、一旦ひねった風刺で、史実では日本に勝ったアメリカを皮肉っているとしたら、それはそれで気が利いているのですが、占領されたアメリカ人のレジスタンスは、テロリストであると同時に自由と理想を掲げるレジスタンスとして描かれているので、その辺りだけが少し???となります。
ともあれ、そういうところを除けば、一風変わったミステリーとして楽しめます。下巻で全体評価は決めますが、上巻はなかなか面白かったです。
※カバーイラストの巨大ロボットは、単に巨大ロボットというだけで、ほとんど活躍しません。あしからず。
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『進撃の巨人 21巻』壁の外、世界の成り立ち、巨人の秘密、すべての謎が暴かれる
『進撃の巨人21』 諌山創著 感想
激動の21巻、すべての伏線が回収され世界の謎が暴かれる!
長編になってしまった為、途中で物語から離れた方にも是非この巻は読んでいただきたい。
今までの20巻で語られていた世界の謎の多くの影にあったものが明かされます。例えば、壁の外はどんな世界が広がっていたのか、巨人はなぜ存在するのか、エレン・イェーガーの父親は何を残したのか、知性ある巨人と知性なき巨人の差は。それらのことが明らかにされます。
王家の支配する三重の壁に守られた人類が唯一生き残っている世界という幻想はこの巻で崩れ去ります。
その上で、エレンたちはこの先どうした道を進むのか、彼らを狙う巨人たちとの戦いをどう進めるのか、物語はもう少し続きますが、内容の詰まった読み応えのある一冊でした。
映画版は、長谷川博巳や石原さとみなどキャスティングでは話題になりましたが、リヴァイ兵士長すら出てこない謎展開で駄作の極みだっただけに漫画がしっかりしてくてれいて嬉しいです。
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド DVD 通常版
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『グイン・サーガ140 ヤーンの虜』宵野ゆめ著 もろもろ感想
グイン・サーガプロジェクトでの正伝続編の10冊目にあたり、今巻は宵野ゆめさん担当巻となる。
栗本薫の絶筆である130巻で止まっていた物語が再び動き出してから、はや10巻。
スタート当時は、賛否両論が激しくあったようだが、ここまで続いたことでひとまずは社会的にも認知されたであろうし、大の継続反対派の人たちもこれはこれでありだし、自分の気持ちは別としてもこれだけ続きを読みたいという人々がいたんだということで(不承不承かもしれないけれど)納得していただけたのではないかと思われる。
当然、最初から追いかけているファンとして、反対派の人たちの気持ちもわかるのだけれど、これはこれで一つのあり方だし、グイン・サーガという他に類を見ない一つの大きな物語を現在進行系で色々な世代に楽しんでもらうということに意義があるのだと思っていただければと思う。
さて、この140巻まで読みついでいる人には改めて登場人物やグインサーガのあらすじなどは書くまでもないと思うので、ずいぶんとざっくりと書きますが、この巻はグインが再びシルヴィアを追いかけるお話といってよいでしょう。
グインの不在中に、精神的に病んで乱痴気騒ぎの自傷的な行為の果てにグインとは別の男の子を産んだケイロニア王妃シルヴィア。彼女に対して、宮廷や国民、周りのものがなんと言って罵ろうが、それでも彼女を庇い続けていたグイン。ただ、庇いつつも、グインの心の中には、なぜ自分がそこまで嫌われるのか、自分を厭わしく思われるのか、という思いが心の棘となって刺さっていました。精神的に病んでしまっていたのだ、自分が彼女の気持ちを理解できていなかったのだ、自分が悪かったのだ、自分の豹頭がいけないのだ、と自分を納得させつつも、どうしてそこまで厭われたのかという思いがグインの心の奥底にはありました。我々読者は、そうなった決定的な契機を知っていますが、彼は記憶を失いそれを覚えておらず、余計にそれが彼の心を縛っていました。
しかし、この巻でその問題にも一定の解決がなされ、彼は再びすべてのわだかまりを捨ててシルヴィアを追いかけます。闇の勢力に取り込まれ拉致された彼女が、再び運命に翻弄されないように影武者をケイロニアに残し、彼女を救うために走ります。
このあたり、豹の頭に隠された人間くさいグイン、シルヴィア絡みのときにだけ強くでてくる人間くさいグインが見れて個人的にはちょっと嬉しかったりします。
とはいえ、皆様ご存知のようにグインには既に彼女の他に愛妾ができており、双子の子供までいます。なので、シルヴィアを見つけて助け出したとしても、昔のように一緒に暮らして二人でいつまでも仲睦まじく暮らしましたとさ、というようなオチはつけようもありません。見つけた後は、それはそれで修羅場にならざるを得ないし、自業自得の部分もあるとはいえシルヴィアからしたら、いっそ見つけないでいてくれるほうが幸せという部分もなきにしもあらず。、、、本当、シルヴィアにとってはどっちが幸せなのかわかりませんが、彼女の負っている心の深い傷を癒すためには、人生を再出発するためには、一度グインとじっくりと語りあい彼が本当は自分をきちんと愛していたということを知ることが大事なことなのでしょうね。
ともあれ、そういった感じでこの巻ではグインが再びシルヴィアを追いかける巻となっております。
ケイロニア内部では大きな陰謀が渦巻いており、イシュトヴァーンがリンダを拉致したまま逃走し、パロではキタイの竜王の猛威が吹き荒れておりますが、それはまた次のお話。
にしても、、、闇の司祭のグラチウスはすっかり陽気なキャラクターになったなぁ。。。
朴槿恵大統領 弾劾裁判確定
韓国の朴槿恵(パククネ)大統領への弾劾訴追案が国会で可決。正式に朴槿恵大統領は弾劾裁判に付されることが確定致しました。
これにより、朴槿恵大統領の大統領権限は即時停止。大統領の権限は全てなくなり、当然ながら、政治や外交なども全て行えなくなりました。勿論のこと、今月19日に安倍首相、習近平総書記らと日本で予定していた日中韓の首脳会談も事実上お流れになった形です。
チェスンシルが国政を牛耳っていたというのがバレて以降の最近の韓国内での動き、200万人規模のろうそくデモを見ていたらこうなることは覆せない既定路線だったんだろうとは思うものの、北朝鮮と停戦中とはいえ戦時下にある国が選ぶには最悪の決定をしたものだと思います。
日本にとっては、これによってまたぞろ今まで以上に強烈な反日政権が生まれ、韓国国民全体が日本を敵視した状況になることが予測され(勿論のこと慰安婦問題の事実上の蒸し返しや、関東大震災の時の朝鮮人虐殺云々のプロパガンダが加速することは最低ラインとして)、頭が痛いことです。
朴槿恵大統領の弾劾案が可決 | 2016/12/9(金) 16:18 - Yahoo!ニュース